近年、企業が福利厚生や研修、接待の質を高める手段として「法人向け会員制リゾート」を活用するケースが増えています。

従業員満足度の向上採用力の強化取引先との関係構築など、多方面で利用できる点が評価されているためです。

一方で、契約形態やコスト、運用ルールなど、活用前に押さえておくべきポイントも少なくありません。

本記事では、法人が会員制リゾートを活用するメリットと注意点を、初めて検討する企業でも理解しやすいように整理して解説します。

1.法人向け会員制リゾートとは

法人向け会員制リゾートとは、企業が契約することで、従業員やその家族、取引先などが利用できる宿泊・レジャー施設の会員制度です。

一般のホテル予約では確保しづらい繁忙期でも利用しやすく、研修・会議・福利厚生・接待など幅広い用途に対応できる点が特徴です。

契約形態は運営会社によって異なり、主に以下の2タイプがあります。

(1) 所有権型

所有権型の法人向け会員制リゾートは、企業が施設の一部または全部を購入し、長期的に利用権を保有する方式です。

≪メリット≫

  • 長期的に施設を安定的に確保できる
  • 研修・会議・福利厚生など幅広い用途で柔軟に利用できる

≪デメリット≫

  • 初期費用が高額
  • 維持管理費・修繕費・固定資産税などの負担が継続
  • 利用頻度が低いとコストパフォーマンスが悪化

契約を検討する際は、利用人数・利用頻度・用途を踏まえたシミュレーションが欠かせません。

(2) 利用権型

利用権型の法人向け会員制リゾートは、施設の所有権を持たず、一定期間の利用権のみを契約する方式です。

年間契約やポイント制などが一般的で、複数施設を柔軟に利用できる点が特徴です。

≪メリット≫

  • 所有権型と比べて初期費用・維持費が抑えられる
  • 複数施設を選べるため利用の幅が広い

≪デメリット≫

  • 利用可能日や回数に制限がある
  • 人気施設は早期に予約が埋まる場合も

「管理の手間をかけたくない」「複数拠点を使いたい」という場合は、利用権型の方が便利でしょう。

2.法人が会員制リゾートを活用するメリット

法人向けの会員制リゾートは、福利厚生の充実だけでなく、採用力の向上研修・接待の質向上など、多方面で企業活動を支えるメリットがあります。

ここでは、企業が会員制リゾートを活用する主なメリットを5つに整理して解説します。

(1) 従業員満足度・エンゲージメントの向上

法人会員制リゾートは、従業員が家族と一緒に利用できるケースが多く、日常では味わえない“特別な休暇体験”を提供できます。

特に、温泉地・リゾート地・都市型ホテルなど多様な施設を選べるため、ライフスタイルや家族構成に合わせて利用しやすい点が大きな魅力です。

また、企業が会員権を保有することで、繁忙期でも比較的予約が取りやすく、従業員が計画的に休暇を取りやすくなります。これは、休暇取得率の向上メンタルヘルス対策にもつながり、結果として従業員のエンゲージメント向上に寄与します。

さらに、全国に複数の施設がある会員制リゾートであれば、毎回異なる場所を選べるため“福利厚生のマンネリ化”を防ぎ、利用意欲を継続的に高められます。

(2) 採用力・定着率の強化

近年、求職者が企業を選ぶ際に「福利厚生の充実度」を重視する傾向が強まっています。

特に若手層やファミリー層にとって、「家族で利用できる福利厚生」は企業選びの大きな決め手となります。

会員制リゾートの導入は、採用ページや会社説明会でアピールしやすく、“働く人とその家族を大切にする企業”というポジティブなイメージを強く打ち出すことができます。

また、既存社員にとっても「家族が喜ぶ福利厚生」は企業へのロイヤルティを高める要因となり、離職防止にも効果的です。

実際、福利厚生の充実は従業員の定着率に影響することがわかっており、エン・ジャパンの調査では、福利厚生が「企業選びで重視される項目」の上位に入っています(エン・ジャパン「転職コンサルタントアンケート」より)。

採用・定着の両面でメリットがあるため、長期的な人材戦略としても価値の高い施策といえます。

(3) 研修・会議・チームビルディングへの活用

会員制リゾートは、研修や会議の場としても高い利便性があります。

一般のホテルや会議施設と比べて予約枠を確保しやすく、長期研修や合宿形式のプログラムにも柔軟に対応できます。

また、リゾートならではの開放的な環境は、参加者の集中力や創造性を高め、普段のオフィスでは得られない学習効果を生み出します。会議室だけでなく、運動施設・温泉・レジャー設備などが併設されている施設であれば、研修とリフレッシュを組み合わせた“メリハリのある研修設計”が可能です。リゾート環境ならではのリラックスした雰囲気が、社員同士の交流やチームビルディングの促進につながるかもしれません。

さらに、研修後に家族と合流して滞在を延長するなど、参加者の満足度を高める工夫もしやすく、研修の参加率向上にもつながります。

(4) 接待・懇親・役員インセンティブとして活用

法人会員制リゾートは、取引先との接待や懇親の場としても高い評価を得ています。

一般のホテルや旅館では確保が難しい繁忙期や人気施設でも、会員権を持つ企業であれば優先的に予約できるため、スムーズに手配が可能です。また、宿泊施設、レストラン、会議室、レジャー施設などが一体となっているケースが多く、会議だけでなく懇親イベントを効率的に行える点も魅力です。

リゾート環境でゆったりとした時間を提供することで、取引先との信頼関係構築や長期的なビジネスパートナーシップの強化にもつながります。

さらに、役員研修や幹部合宿など、経営層向けのインセンティブとしても活用できます

非日常の環境で行う合宿は、意思決定の質向上やモチベーションアップにつながり、経営層の満足度向上にも寄与します。

(5) 節税効果・管理負担の軽減

会員制リゾートの利用費用は、一定の条件を満たすことで福利厚生費として計上できる場合があります。

従業員全体が公平に利用できる制度設計をすることで、税務リスクを避けつつ節税効果を期待できます。

また、施設の管理やメンテナンスは運営会社が行うため、企業側の負担はほとんどありません。

所有権型であっても、清掃・修繕・設備管理などは専門会社が対応するため、担当者は予約管理や利用状況の把握に集中できます。

複数施設を利用する場合でも、管理が一元化されているため、総務・人事担当者の業務負担を大幅に軽減できる点も大きなメリットです。

3.法人で会員制リゾートを利用するデメリット

法人で会員制リゾートを利用するメリットが多数ある一方で、デメリットもあるので注意しましょう。

ここでは、法人で会員制リゾートを利用するデメリットを解説します。

継続的なコスト負担がある

法人会員制リゾートを利用する際の大きなデメリットの一つが、継続的なコスト負担です。

所有権型の場合、初期購入費に加え、維持管理費、修繕費、固定資産税などが定期的に発生します。

利用権型の場合でも、年間契約料やポイント更新料などが毎年必要となるため、長期的に見ると一定の費用負担は避けられません。

さらに、利用頻度や人数が少ない場合でも契約料は発生するのが一般的で、使い方次第ではコストパフォーマンスの低下につながる可能性があります。

「せっかく契約しているのにあまり使ってもらえない」「契約料が高いのにあまり手厚い施設ではなく満足度が低い」という場合、会員制リゾートとの契約を見直した方がよいでしょう。

契約内容を事前に確認し、また従業員アンケートでニーズを把握した上で活用を検討することをおすすめします。

従業員のニーズに合わないと不満につながる

法人会員制リゾートは従業員向けの福利厚生や研修・接待の場として有効ですが、従業員のニーズに合わない場合、不満の原因となることがあります。

施設の立地、規模、提供されるサービスが従業員の希望と乖離していると、利用頻度が低下したり、福利厚生の効果が十分に発揮されなかったりするケースも珍しくありません。特に、家族帯同や長期滞在、特定のアクティビティを重視する従業員にとって、施設内容や利用条件が合わないと利用者満足度の低下につながります。

つまり、「便利そうではあるけれど何となく使いづらい」「独身者向けになっていて家族向けになっていない(またはその逆)」など、“使いづらい福利厚生”として形骸化するリスクがあることを知っておきましょう。

企業担当者は、従業員の年齢構成、ライフスタイル、利用目的を事前に把握し、施設選定や契約プランを検討することが重要です。利用者の声を反映させることで、施設の価値を最大限に活かしましょう。

4.法人で会員制リゾートを利用するときの注意点

法人会員制リゾートは福利厚生や研修などさまざまな用途で活用できますが、契約形態や利用規約など、事前に整理しておかないと期待する効果が十分に得られないので注意しましょう。

ここでは、法人で会員制リゾートを利用するときの注意点を解説します。満足度の高い会員制リゾートを導入できるよう、ご参考ください。

初期費用・ランニングコストのシミュレーション

法人会員制リゾートを導入する際は、初期費用とランニングコストを事前にシミュレーションすることが重要です。

所有権型の場合、施設購入費、修繕費、維持管理費が継続的に発生し、利用権型でも年間契約料や更新費用が必要です。これらの費用を正確に把握せずに契約すると、予算超過やコストパフォーマンスの低下を招く可能性があるので注意しましょう。

加入プランに迷ったら、複数の契約形態や施設を比較しつつ、利用人数・利用目的に応じて費用対効果の高い運用方法を検討するのがポイントです。

また、社員数の変動など思わぬ変化があったときも問題なく運用できるかシミュレーションし、継続的な福利厚生として運用できるか試算することも大切です。

利用頻度・満足度の可視化

法人会員制リゾートを効果的に運用するためには、従業員の利用頻度や満足度を定期的に可視化しましょう。

どんなに設備が整っていて便利なリゾートと契約しても、利用状況が把握できていなければ、コストに見合った効果を得られません。予約履歴、利用人数、滞在目的、従業員からのフィードバックなどを集計・分析し、利用状況を定量的に評価することが求められます。

また、利用頻度や満足度を可視化することは、利用が偏っている部門や満足度が低い施設の特定にもつながります。導入した後も改善策や利用ルールの見直しに役立てられるようデータを収集し、「いつの間にか誰も利用しなくなっていた」などの落とし穴を避けましょう。

データをもとに次年度の契約や予算調整をすることで、福利厚生、研修、接待などの目的に応じた最適な運用を実現できます。

他の福利厚生とのバランスをとる

法人会員制リゾートを導入する際は、既存の福利厚生制度とのバランスを意識することも重要です。

会員制リゾートは非常に魅力的な福利厚生ですが、他に本当に求められている福利厚生がある場合、「会社のお金を要らないものに使っている」「もっと住宅手当や資格手当を拡充してほしいのに」などと不公平感や不満の原因になるかもしれません。

また、他の福利厚生と重複する部分がある場合、制度全体のコストパフォーマンスや従業員満足度を見極める必要があります。

適切なバランスを保つことで福利厚生の価値を最大化し、従業員のモチベーション向上や企業イメージの向上につなげていきましょう。

不公平な運用になっていないかチェックする

従業員間で利用機会に差が生じると、不公平感や不満につながるので注意しましょう。

例えば、「特定の部門や役職だけが頻繁に利用できる」「予約が先着順で偏りが生じる」「利用ルールが明確でない」場合などが挙げられます。

施設利用の予約状況や利用履歴を定期的に確認し、利用者や部門ごとの偏りがないかチェックすることがポイントです。また、予約ルールや利用優先順位を明文化し、従業員に周知することで、公平な利用環境を整えましょう。

5.まとめ|法人向け会員制リゾートを検討中の企業様へ

法人向け会員制リゾートは、福利厚生の充実、研修・接待の効率化、企業イメージ向上など、多くのメリットをもたらします。

しかし、契約形態の選定、利用ルールの設計、コスト管理、従業員の公平性確保など、検討すべきポイントは多岐にわたり、専門的な知識が必要になる場面も少なくありません。

そこで、法人向けの会員制リゾートクラブを提供する株式会社リロバケーションズでは、

  • 法人向けリゾート契約のコンサルティング
  • 利用目的に応じたプラン提案
  • 利用前のコストシミュレーション
  • 利用開始後の運用サポート

など、企業の課題に寄り添った幅広い支援を行っています。

東証プライム上場・リログループの一員として、長年にわたり法人向けサービスを提供してきた実績があり、「初めての契約で不安がある」「自社に合うプランを知りたい」という企業でも安心して相談できます

法人向け会員制リゾートクラブの詳細はこちらからご覧いただけます。

https://www.pvr.jp/rclp_difa_03

福利厚生の強化や研修環境の改善を検討されている企業様は、ぜひ一度お問い合わせください。